育休ママが戻ってきやすい職場にするには?

育休制度の実施はともすると、ママである社員とママでない社員の軋轢をうみます。また制度があるのに社員が活用しなければ意味がありません。そこで2社の成功事例をとりあげ、どんな形で「育休ママが戻ってきやすい職場」を実現したのかをレポートします。

通常勤務社員にも公平感があって、ママ社員も活躍できなければ意味がない。

 

 

サイバーエージェントベンチャーズにて開催された第5回おかんの井戸端ランチ会に参加してきました。早速レポートします。今回のテーマは「育休制度」でした。

 

 

第5回井戸端ランチ会の登壇者

 

株式会社ガイアックス 総務部 梅津祐里さん。
4人のお子さんがいて、今まで3回の自社育休制度を利用。同社に転職して早々に妊娠、会社を退職願いを出そうとした時に、社長より「それなら制度を変えればいい」ということになり、会社で最初の育休をとる。その恩返しとして育休制度に携わることになった。


株式会社ランクアップ 代表取締役 岩崎裕美子さん
社長自身の出産を機会に自ら育休制度を作っていった。前職の広告代理店の取締役時代は、残業ができないと活躍できない世界だった。出産を機に退職したり派遣社員になったりする優秀な女性が多いのを痛感、この会社では残業のない会社を実現している。



株式会社おかん 代表取締役、沢木恵太さん
プチ社食サービス「オフィスおかん」を運営。福利厚生をテーマに定期的に井戸端ランチ会を開催、モデレーター。

 

 

登壇企業の福利厚生紹介

 

【ガイアックスの福利厚生】

社員127名、31.7歳。

・社員食堂、マッサージ
・半年に1回、社員合宿、社内交流イベント
・ワークライフバランス推進室:育休制度などの福利厚生制度を作る部署
・LGBT支援:勉強会などを実施
・裁量労働:出社時間を事業部毎に決める。自宅・カフェでの就業推進

 


【ランクアップの福利厚生】

社員42名、ワーキングマザー15名、育児休暇中5名

・時短勤務制度
・病児ベビーシッター:利用料2万円のうち、1回300円のみ本人負担。
・時間休:2〜6時間の休暇が小刻みに取得可能

 

 

育児休暇制度の導入のねらいとは

 

・能力ある社員の定着
・企業ブランディング
・社員の子供を支援することでの社会還元

 

 

育休ママが戻ってきやすい職場にするには?

 

社員42名のうち15名がワーキングマザーのランクアップでは、「病児ベビーシッター」の導入でママの突発休みが激減しました。また「時間休」の導入でフルタイム休暇をとることが少なくなったようです。

 

「企画以外はアウトソーシングを使う。頭を使って稼ぐ会社にしたい。」という方針のもと、社員は全員5時に帰すようにしました。

 

すると、通常勤務の社員や独身社員も残業することはないから、ワーキングマザーへの厚遇に対する不公平感はなくなりました。

 

また、ワーキングマザーにしても、同じ時間で戦っているから、「子供がいるから」という理由でポジション争いに負けることはなくなります。事実、同社では成果主義の報酬体系をとっています。

 

なお、ママは、来た時間から帰ってきた時間の分単位の就業時間をカウント。
定時に対してちょっと早めに来てもカウントされ、ちょっと遅れても、その分をカウントすることで勤務時間ロスがなくなる仕組みにしています。

 

また育児休暇中のメンバーにも育児休暇中の疎外感を薄めるために「育児休暇LINE」にて、会社の状況や新商品の紹介などの共有しています。

 

これは、育児休暇中のメンバーに対する「あなたのことを忘れていないよ」というメッセージとなっているようです。

 

なお、同社では「改善提案制度」という記名式で1件の要望を募集しています。

提案を出すごとに500円を支給する制度で、年間600件が集まりました。


「誰がどんな提案を出したか、どんな提案が採用・不採用になったか」を社員全員に公開することで、「こんな要望を出していいんだ」という動機にもつながり、また福利厚生の導入に対して納得感を与えることに成功しているようです。

 

また、ガイアックスでは「パパの育休制度」も実施しています。

 

男性が育児休暇をとることに抵抗があることに配慮し、チームの理解促進と復帰後のポジションを保証することを前提に、女性の育児休暇制度と同じ条件・内容の制度を実施しております。

 

同社ではもともと、裁量労働の制度があり、通常勤務の人も時短労働ができるので、やはり育児休暇を導入している人への不公平感はないといいます。

 

ガイアックスもワーキングマザーも、育児休暇制度を通じて、企業ブランディングに貢献しているようです。

 

東京都に「東京ワークライフバランス認定企業」と認定されると、メディアからの取材が増えるようです。

 

このように、もともと結婚している女性社員向けの福利厚生が、ニュースバリューとなり、企業PRにつながるという、「育児休暇制度」は「一粒で二度おいしい」制度といえそうです。

 

育児休暇制度をつくるポイント

 

・ママじゃない人とママの人との軋轢をさける公平な施策にする
・一号社員が出る前に制度を決める
・ガイドラインの説明を社員に認知させる。
・一般的な制度を理解したらオリジナルな要望をこたえる。
・コストがかかる制度は業績悪化時には撤回される可能性もきちんと伝える

 

職場復帰は4月がベスト 

 

認可保育園の募集は園児の入れ替えがある「4月開始」が狙い目です。

 

ただ漠然と「7月ぐらいには復帰」といった感じで考えていると、受け入れ保育園が探せないという事態に陥ることになります。

 

職場に妊娠した社員があらわれたら、まず担当者や上長は、その社員と面談をして、育児休暇制度の仕組みをつたえ、休暇中には継続的にコンタクトをとり、4月開始の認可保育園の抽選を受けることのメリットを教えましょう。

 

休暇に入った社員は、生むことに集中することになり、職場復帰のことまでも考えられない状況になるので、会社がきちんと事前準備できるように配慮することではじめて「育休ママが戻ってきやすい職場」が実現します。

 

 

厚生労働省の育休復帰支援プランを見よう!

 

厚生労働省の「育休復帰支援プラン策定マニュアル」には、はじめて育休制度を導入する企業向けに様々な情報がのっています。

 

妊娠したばかりの社員に対してどのようなステップを踏むかのフローや、引き継ぎチェックシートなど、制度のみならず、実際の現場で活用できる情報も載っておりますので、ぜひ御覧ください。

 

まとめ

 

まずは、厚生労働省のガイドラインなどを参考に、一般的な育休制度、つまり他の企業が行っている育休制度を真似てみましょう。

 

その後で社員からのオリジナルの要望に答え、あなたの企業ならではの制度に変えていき、「あなたの企業の魅力」を作りあげ、「新規採用」や「社員定着」に結びつけましょう。

 

 

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井戸端ランチ会の講演のあとのランチ交流会の様子

 

 

参考記事)社員の胃袋をおさえれば、福利厚生はうまくいく!

 

 

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