原油は6年で5分の1に。12年ぶりの安値に。なぜ急落したのか?

石油の原油価格はリーマン・ショックの直前で1バレル140ドル、直後に40ドルまで急落しました。その後2010年までには100ドルまで回復、2014年まで100ドル付近で推移していたものの、今では30ドルまで下がっております。

すべては景気のせいだ。というわけにも行かないのが石油原産国の悩み。

 

リーマン・ショック後の安値を下回る

 

原油相場が急落した要因として、「ヘッジファンドなどの投機的な売り」が指摘されれますが、商品相場のトレンドは基本的に需要と供給のバランスが決めるので、長い目で見ればファンドの売買はあまり影響しないといわれています。

 

原油安になった理由1、鉄鋼の減産

 

中国などの工業化で1990年代に8億トンだった世界の粗鋼生産量は倍増しました。

 

中国の新車販売台数は年2000万台を超え、米国を抜いて世界最大の市場となり、保有台数は2012年で1億台を上回り、米国(2億5100万台)に次ぐ世界2位となりました。

 

ところが原油が08年、鉄鉱石や銅などが11年に最高値を付けると、新興国の景気に陰りが出てきて、商品相場は下がりました。

 

石油の需要が伸びている時に、油田などの供給能力があがり、需要の伸びが想定より鈍れることで需給バランスが屑れ、原油安になったというわけです。

 

なお、中国の粗鋼生産量は前年比2.3%減の8億383万トンと34年ぶりに減少しました。それでも1億トン以上が過剰生産ですので、あふれた鋼材は世界の鉄鋼産業を不況に貶めています。

 

 

世界の石油需給は日量100万バレルの供給過剰

 

世界の石油需要は日量9000万バレルと言われています。

 

たった日量100万バレルの供給過剰が、原油価格を5分の1に追いやっているわけですが、どれだけ原油が余ってしまったかというのが重要になってきます。

 

経済協力開発機構(OECD)各国の石油在庫は昨年10月末時点で27億バレルを超えました。これが原油相場が急落した理由とされています。

 

1年の供給過剰分は3億6千バレルになりますから、7.5年分も供給過剰になります。

 

もっとも月に27億バレルは消費されているわけですから、たった一ヶ月だけ原油の採掘をお休みすればいいのですが、そうは問屋がおろさないというわけです。

 

 

やはり中国の不振が原因なのか?

 

世界経済の中で中国など新興国の影響力は2000年以前と比べ桁違いに大きくなっています。

 

世界経済の牽引役が再び米国になるかといえば、米国経済もドル高と新興国経済の変調で輸出が落ちており、不安が残ります。

 

景気の伸びが見込めなくなれば、相場が一段と下げ、市場メカニズムが供給設備の淘汰を促すことでバランスを取り戻そうとします。

 

つまり原油安になれば、原油の供給調整をするだろうというメカニズムが働いているのだろうというわけです。

 

世界の株式市場に流れ込んだオイルマネーはどんどん売られています。

体力の弱い資源国の債務危機も懸念されます。

 

 

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