税理士も筆のあやまり。損害賠償は10億円突破。

税理士賠償責任保険の支払状況より、税理士によりどんなミスが起こりうるのかを、徹底解説していきます。経営者の皆様も、予期して税理士に確認することで、追徴課税がおきないようにしておきたいものです。

税理士法人への損害賠償は328件(2014年度)

 

「弘法も筆の誤り」という言葉がありますが、税金のプロといえどもミスがあります。しかし「タイプミスでした」では許されないのがこの世の中であります。

 

税理士法人のミスにより、損害賠償に発展したケースは328件です。

 

もっとも、これは税理士賠償責任保険から支払われた件数ですので、実際にはもっと多くの訴訟案件があったことでしょうし、企業が損害を受けた件数はさらに多いことでしょう。

 

今回はどんなミスが損害賠償につながっていったのかを見ていきます。

 

 

税理士職業賠償責任保険の保険金支払い状況

 

【2014年度 税目別内訳と主な事故原因】

 

【消費税】135件 473,695,000円

①簡易課税選択届出書・提出失念(11件)
②簡易課税不適用届出書・提出失念(40件)
③課税事業者選択届出書・提出失念(28件)
④課税事業者選択不適用届出書・提出失念(2件)
⑤簡易課税・誤選択(4件)
⑥課税事業者・誤選択(3件)

 

【所得税】76件 148,045,000円

●青色申告承認申請書の提出失念

●青色専従者給与の届出失念

●医療費控除失念による過大納付
●外国税額控除の失念

●上場株式の配当における分離課税・総合課税の選択誤り
●上場株式等に係る譲渡損失の繰越失念

●社会保険診療報酬の所得計算の特例の適用を失念
●株式取引の損失繰越失念による欠損の繰越不能
●株式等に係る譲渡所得申告で概算取得費が有利だったところ実際の取得費で申告したことによる過大納付
●住宅取得資金の控除特例の失念 

●不動産所得の算定上の必要経費計上誤り
●居住用財産の譲渡所得特別控除の適用失念 

●中小企業等の機械取得に係る税額控除の適用失念
●個人事業税の必要経費算入漏れ 

●農業所得における固定資産税計上失念

 

【法人税】73件 348,448,000円

●青色申告承認申請書の提出失念 

●受け取り配当金益金不算入
●事前確定給与に関する届出書の提出失念 

●雇用促進税制適用失念 

●所得拡大促進税制の適用失念
●収用等の特別控除の適用失念 

●機械等取得にかかる税額
●中小企業投資促進税制による税額控除の失念
●エネルギー環境負荷低減推進設備等を取得した場合の特別控除の失念 

●試験研究費特別控除の適用失念
●申告期限の延長申請漏れ

 

【相続税】21件 157,420,000円

●農地等納税猶予 

●土地評価誤り 

●財産評価誤り 

●小規模宅地の特例失念
●取引相場のない株式評価誤り

 

【贈与税】 13件 24,579,000円

●相続時精算課税による申告失念 

●相続時精算課税選択届出書失念
●期限後申告により住宅取得資金の贈与特例適用不能 

●上場株式配当の課税方式誤り ●申告書提出失念

 

【その他】10件 4,050,000円 

●事業所でないアパートを事業所として申告し過大納付 

●雇用保険料の二重払い
●非収益事業を収益事業として過年度に亘り申告
●相続時清算課税適用要件確認懈怠による各種費用の請求 

●年金収入の課税区分誤り

 

【保険金支払総額の推移】

2014年:11億円

2013年:7億円

2013年:8億円

2012年:7億円

2011年:10億円

 

 

税理士賠償責任保険とは

 

税理士または税理士法人が、その資格に基づいて行った業務に起因して保険期間中に
日本国内で損害賠償請求を受け、法律上の賠償責任を負担したことにより被る損害について、保険金が支払われる保険です。

 

 

まとめ

 

経営者のみなさんは、税務業務を「税理士に任せているから」と投げっぱなしにしているかもしれませんが、実際には税理士のミスによる追徴課税は少なからず存在しております。

 

本当はもっと節税できるのに、すごくコンサバティブになっている税理士がこれが怖いのです。

 

税理士と良好な関係を築くためにも、どういったところでミスが起こりうるのか知っておくと良いでしょう。

 

税理士法人の経営者のみなさまは、ぜひ「税理士賠償責任保険」への加入をオススメします。

 

保険に入っておくことで、心理的にアグレッシブになれば、クライアントにも良いご提案ができると思います。

 

 

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