解約返戻金を受け取ってさらに税金をとられるおバカな経営者がいた。それもたくさん。
読者から「いったい30%の法人税が、どれくらい圧縮されるのかを知りたい」という声を多数いただきました。
国税がしかけた節税ゲームに勝てるのは経営者の腕次第。
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生保関連業者の方でこれに答えられなかったら、モグリと言わせていただきます。
生保会社とあなたの会社のWIN-WIN関係の築き方をご指南いたします。
医療の現場では「セカンドオピニオン」が当たり前なのに、会社のお金を守る時に案外ザルなのが法人保険なのです。
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今日は、法人保険を節税目的にやったのに、かえって増税になってしまったというお話をします。
読者から「いったい30%の法人税が、どれくらい圧縮されるのかを知りたい」という声を多数いただきましたので、そのご要望にも答えていきます。
●前提条件
・毎月1000万円を4年間積み立てて、5年目に解約返戻金をうけとる
・その間は十分な黒字で、その年の節税にはなっている
・実効税率を30%とする
・保険会社に吸い取られるお金も考慮した「天引き率」を評価する
●半額損金で解約返戻率90%の場合。
「あなたの会社」の最終的な手残り額を3パターンに分けて考えます。
1.保険に加入しない場合
4000万円-(1000万円×0.3×4年間)=手残り2800万円
天引き率は30%ですね。
2.保険に加入し、かつ解約時に、解約返戻金の益金計上分に関わらず、当期純利益800万円以上という場合
毎年の資産計上額500万円に対する課税額→500万円×0.3×4年間=600万円
解約時の益金1800万円にかかる法人税→540万円
累計保険料に対する解約返戻金の元本割れ→400万円
手残りは、4000万円-600万円-540万円-400万円=2460万円
天引き率は38.5%です。
節税しようと思って法人保険入ったけど、来年になると返戻率が下がるから引き出しちゃって、かえって増税になったパターンがこれです。8.5%も増えちゃいました。
3.保険に加入し、解約時に1800万円以上の赤字だった場合
毎年の資産計上額500万円に対する課税額→500万円×0.3×4年間=600万円
解約時の益金1800万円にかかる法人税→0円
累計保険料に対する解約返戻金の元本割れ→400万円
手残りは、4000万円-600万円-400万円=3000万円
天引き率は25%。
たった「5%の圧縮かよ」と思ったアナタは法人保険に向いてないですね。
この5%のために日頃の節約をしているから、向いている人はどんどん貯蓄額が増えるわけです。
●半額損金で解約返戻率95%の場合。
今度は返戻率が5%高かった時を考えます。
2.保険に加入し、かつ解約時に、解約返戻金の益金計上分に関わらず、当期純利益800万円以上という場合
毎年の資産計上額500万円に対する課税額→500万円×0.3×4年間=600万円
解約時の益金1900万円にかかる法人税→570万円
累計保険料に対する解約返戻金の元本割れ→200万円
手残りは、4000万円-600万円-570万円-200万円=2630万円
天引き率は34%。
前回よりいくらかはマシになりました。
3.保険に加入し、解約時に1900万円以上の赤字だった場合
毎年の資産計上額500万円に対する課税額→500万円×0.3×4年間=600万円
解約時の益金1900万円にかかる法人税→0円
累計保険料に対する解約返戻金の元本割れ→200万円
手残りは、4000万円-600万円-200万円=3200万円
天引き率は20%
解約返戻率が5%あがっただけで、5%の税率圧縮になるわけです。
解約返戻率のパーセンテージがそのままダイレクトに節税率と考えると、法人保険ドットコムできちんと返戻率比較をしておくことが賢明です。
●全損金で解約返戻率90%の場合。
最後に、全額損金の場合も調べておきましょう。
2.保険に加入し、かつ解約時に、解約返戻金の益金計上分に関わらず、当期純利益800万円以上という場合
毎年の資産計上額0万円に対する課税額→0万円×0.3×4年間=0万円
解約時の益金3600万円にかかる法人税→1080万円
累計保険料に対する解約返戻金の元本割れ→400万円
手残りは、4000万円-1080万円-400万円=2520万円
天引き率は37%
3.保険に加入し、解約時に3800万円以上の赤字だった場合
毎年の資産計上額0万円に対する課税額→0万円×0.3×4年間=0万円
解約時の益金3800万円にかかる法人税→0円
累計保険料に対する解約返戻金の元本割れ→400万円
手残りは、4000万円-400万円=3600万円
天引き率は10%
いかに全損がすばらしいかも見えてきました。
では法人保険ドットコムで全損を調べてみましょう。
おお、ジーザス。
解約返戻率がずいぶんチープですね。
でも75%以上あれば、半損の90%の時と同じです。
こうやってみると、法人保険は保険会社にお金を支払って「節税」をかけるゲームです。
節税になるかなないかは、経営者の腕次第です。
法人保険とは、国税がしかけたゲームともみえます。
収益の読みと、資金の投入時期をピッタリあわせるゲームなのです。
要するにゲームにかてばいいのです。
「法人保険が節税」とワンフレーズで覚えている人にはとても難しいゲームではあります。
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